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せっかく新人研修を実施するのなら、参加者には積極的に参加して、多くの学びを得て欲しいですよね。
そこで今回は、主体的に参加できて学びも定着しやすい、ゲームを取り入れた新人研修の魅力をご紹介します。おすすめのゲーム20選もご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
新人研修にゲームが有効な理由
新人研修にゲームを導入すると、どんなメリットがあるのでしょうか。
コミュニケーションがとりやすい
新人研修は、スキルや知識を得る場としてだけではなく、メンバー同士の親睦を深める場としても機能しています。
新人研修にゲームを取り入れることで、参加者の緊張がほぐれ、話しやすい雰囲気ができあがります。そのため、メンバー同士での会話が弾みやすくなり、円滑なコミュニケーションが行えるようになります。
自発的に考え、行動する機会になる
座学の講習では、一方的に話を聴くだけで、参加者がアウトプットを試せる機会があまりありません。そのため、知識を詰め込むだけで終わってしまい、自発的な学びにはつながりにくいのです。
しかし、新人研修にゲームを取り入れれば、参加者はゲームという体験を通して、自らの頭で考え、行動することができます。自発的な気づきや発見は体感として蓄積されるので、学びの定着にもつながります。
チームでの成功体験が得られる
チームで力を合わせて取り組むゲームを研修に組み込むことで、チームでものごとを成し遂げるためのプロセスを理解し、達成感を味わうことができます。仕事は一人で成り立つものではありません。チームで働くことの大切さを新人研修で理解しておくのは、非常に重要なことといえます。
ゲームを選ぶときのコツ
新人研修で行うゲームは、ただ楽しいものを選べば良いというわけではありません。以下の点に注意して、ゲームを選ぶようにしましょう。
ルールがわかりやすく、全員が楽しめるものを選ぶ
ルールが難しいものを選ぶと、参加者同士で認識のズレが生じてしまい、うまくゲームが進行しないこともあります。また、すでに多くの人がやったことのあるゲームだと面白味がなく、経験者が有利になってしまい、同じレベルで楽しめなくなってしまう可能性もあります。全員が平等に楽しめるような、誰もやったことのないユニークなものを選びましょう。
人数や時間の条件が合うものを選ぶ
参加人数が多い場合は、人数の配分に注意しましょう。特に一般発売されているボードゲームなどは、参加できる人数や使用する物品に限りがあるので、ルールをよく調べておきましょう。
目的に合うものを選ぶ
「新人研修」と一口に言っても、その目的は様々です。社会人としての基本的なマインドを身につけたい、PDCAサイクルを学びたい、コミュニケーションをとる機会を設けたい、など、メインの目的を定め、それに合ったゲームを選ぶようにしましょう。
ここからは、新人研修におすすめのゲーム20選をご紹介していきます。頭を使うものと体動かすもの、楽しさを重視したものの3つに分けてご紹介していくので、ぜひ自社の新人研修に合ったゲームを探してみてください。
頭を使う新人研修ゲーム8選!
謎解き脱出ゲーム
- 所要時間:40分〜
- 参加人数:1チーム4〜8人(調整可能)
参加者は物語の主人公となり、仲間と力を合わせて謎を解きながら、ある空間からの脱出を目指します。クリアするにはチームメンバーとの協力が必要不可欠。コミュニケーションをとりながら、問題をうまく割り振って解き進めることが脱出への近道となります。
戦国をテーマにした競争型ゲームの「本能寺からの脱出」、競争よりもチーム内での協力により重点を置いた「ある会議室からの脱出」など、様々なプランをご用意。
また、カスタマイズにも対応しており、企業理念やサービスに関する謎の制作も可能です。謎解き脱出ゲームを活用したコミュニケーション研修にご興味をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
リモ謎
- 所要時間:1時間半
- 参加人数:1チーム4〜6人
オンラインで実施できる「謎解き脱出ゲーム」、それが「リモ謎」です。参加者は電脳都市に閉じ込められた主人公という設定で、謎を解きながら都市脱出の手がかりを見つけていきます。専用のファシリテーターがゲームを進行するので、研修担当者は運営をすべて任せることができます。
オンライン研修はどうしても講師対参加者といった一方通行の構図になりがちですが、この研修では参加者同士がコミュニケーションをとりながらゲームを進めていく必要があります。リモートワークが一般化しつつある今にぴったりの、オンラインでのコミュニケーション方法を学べる研修となっています。
イベントのご相談はこちらペーパータワー forビジネス
- 所要時間:1〜2時間
- 参加人数:4〜6人
ペーパータワーとは、20〜30枚の紙を使って、できるだけ高い自立可能なタワーを作りあげるゲームです。紙は切ったり折ったりしても構いませんが、使っていいのは紙のみとなります。
ペーパータワーforビジネスは、これをビジネス向けにアレンジしたものです。ルールは以下になります。
- タワーの高さ1cmにつき10万円の売り上げに見立て、タワーの高さに応じてチップをもらえる。
- チップを使うことでまた新たな紙を仕入れることができ、次のタワー作りに活用できる。
- 紙は1枚10万円であり、メンバーに支払う給与や税金なども考慮して紙を購入する必要がある。
- 最終的に個人が得る給与の合計が最も多いチームの勝利となる。
メンバー同士の意思疎通が必要なこのゲームは、目先の利益だけに捉われずに全体最適を考えることの練習にもなります。
戦国宝探し
- 所要時間:1〜3時間
- 参加人数:何人でも
戦国宝探しは、宝の地図に書かれた謎を解きながら、エリア内を周遊して宝箱を見つけていく、周遊型の謎解きゲームです。仲間と歩きながら謎を解いていくので、コミュニケーションが自然と活発になり、協力する力も身につきます。
こちらも謎解き脱出ゲームと同様に、企業理念などを盛り込んだオリジナルの謎制作が可能です。ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。
NASAゲーム
- 所要時間:1〜1時間半
- 参加人数:4〜6人
NASAゲームは、合意形成を目的としたゲームです。
母船から離れたところに不時着してしまった宇宙飛行士という設定の元、参加者は手元に残った15アイテムを優先度の高い順に並びえ、そのアイテムを使って母船にたどり着かなければならない、というストーリー設定になっています。
参加者がまず個人で解答を考え、その後グループで合意形成を行なっていきます。最初に個人で考える時間をしっかりとれるので、突き詰めて思考する力を学ぶことができます。また、チームで意見をすり合わせていくプロセスも体感できるゲームとなっています。
これにはN ASAが示している模範解答があり、その正解に最も近いチームの勝利となります。
ワード人狼
- 所要時間:1つのお題につき5〜10分程度
- 参加人数:3〜6人
ワード人狼は、人気の「人狼ゲーム」をワードゲームにアレンジしたものです。4人で行う場合のルールは以下になります。
- お題のカードが各プレイヤーに配られる
- カードのうち3枚は同じ言葉、1枚は違う言葉が書かれている(例:3枚は「りんご」、1枚は「トマト」)
- 各プレイヤーは、自分が多数派か少数派かはわからない
- 制限時間内に話し合いを行い、誰が少数派なのかを推測する
- 多数派が少数派を特定できれば多数派の勝ち、少数派が当てられなければ少数派の勝ち
プレイ人数に応じて、少数派の数は増やしても良いでしょう。参加者同士の探り合いで進んでいくゲームなので、会話が自然と弾み、盛り上がるゲームです。
協力ゲーム
- 所要時間:約1時間30分
- 参加人数:1チーム5〜6人
協力ゲームは、無言で協力し合うことでゲームが進んでいく、パズルゲームです。
会話禁止、ジェスチャー禁止という厳しい条件のもと、グループの全員が同じ形、同じ大きさの「図形」を1つずつ完成させなければなりません。コミュニケーションには、一人ひとりに配布される「紙片」を使用します。声を使わないコミュニケーションの難しさを実感できるゲームとなっています。
マナーストーリー
- 所要時間:30分〜1時間程度
- 参加人数:2人1組
マナーストーリーは、ビジネスマナーを楽しく学べるゲームです。
2人1組で新入社員役とゲーム進行役に分かれてプレイします。ゲームは企業訪問編と、来客対応編の2パターンが用意されていますので、企業訪問編が終わったら役割を変更して進行をします。
このゲームで重要となるのが、新入社員役に与えられる3枚の信頼チップです。これは新入社員に対する信頼の値を表しています。間違ったマナーを選択するとこのチップが減っていき、0枚になるとゲームオーバーです。
ゲーム進行役自体も受講者が務めることで、大人数での実施でもファシリテーションの負担なく実施できます。
体を動かす新人研修ゲーム2選!
サバ研
- 所要時間:3〜7時間
- 参加人数:1チーム5〜6人
サバ研は、チームに分かれてエアソフトガンとBB弾で銃撃戦を行う「サバイバルゲーム」を通して、OODA LOOPを学べるゲームです。
OODA LOOPとは、戦場で勝つための理論であり、意思決定のプロセスを「みる(Observe)」「わかる(Orient)」「きめる(Decide)」「うごく(Act)」の4段階に分けたものです。このOODAを高速で回すことにより、迅速な意思決定ができるようになるとされています。
サバ研では、戦闘状況という特殊な状況に身を置くことで、このOODA LOOPを体感できます。また、ミッションをクリアしながら敵と戦っていかなくてはならないので、状況をすばやく判断し共有することや、一つの目標を共通認識することの大切さを学べる研修となっています。
チャンバラ合戦–戦IKUSA-
- 所要時間:1〜2時間
- 参加人数:何人でも
チャンバラ合戦–戦IKUSA-は、スポンジ製の刀を用いて相手の腕についた「命」と呼ばれるカラーボールを落としあうゲームです。勝利のポイントとなるのは、戦略とチームワーク。合戦の前に必ず「軍議」で作戦を練り、軍議と合戦を繰り返していく中で、PDCAサイクルを体感できます。
チャンバラ合戦–戦IKUSA-をより研修向けに昇華させた体験型合戦研修–戦IKUSA-では、さらに戦略の要素を強める築城を行ったり、軍師によるフィードバックがついたりと、目的に応じた様々なプランをご用意しています。
楽しさ重視の新人研修ゲーム10選!
テレストテーション
- 所要時間:15分〜30分
- 参加人数:4〜8名
テレストレーションは、絵や単語をスケッチして伝えていく伝言ゲームです。書いたり消したりできるボードを使用して行います。
- 1人目はランダムに設定されたお題に沿って、60秒以内に絵を描く。
- 次の人は、その絵を見て思いついた単語をボードに書き、3人目にボードを渡す。
- 3人目は、単語で表されるものをボードに描き、4人目にパスをする。
- 1〜3の過程を繰り返し、どんどん次の人に回していく。
このように絵と単語が繰り返されることで、コミュニケーションをとっていくゲームです。
あまり親しみのないメンバー同士でも楽しめるゲームとなっているので、本格的な研修前に実施するアイスブレイクとしてもおすすめです。
知ったか映画評論家
- 所要時間:1つのお題につき5分程度
- 参加人数:3〜10名
知ったか映画評論家は、カードとサイコロによってランダムに作成された架空の映画タイトルについて評論を下していくゲームです。親プレイヤーが映画についてスピーチをすると、他のプレイヤーは「この登場人物がかっこよかった!」「あの場面が印象的だったよね」など、あたかもその映画を見たかのような感想を述べていきます。他プレイヤーの評論を否定してはいけません。プレイヤー全員がそのタイトルについて語り、最後に「ほんっと、いい映画!」と締めてゲーム終了です。
これをアレンジして、架空のプロジェクトやイベントな度について語り合うことも可能です。
他の意見を否定することができないためどんどん面白いアイディアが積み重なっていく、ユニークなゲームです。
かたろーぐ
- 所要時間:1つの順位予想につき10分程度
- 参加人数:2〜8人
カタログや図鑑などを題材に、出題者がセレクトした「順位が隠された何らかのランキング」について、順位を他全員で予想するゲームです。
出題者は、星形や四角型のふきだしコマを持っており、星形=1位、四角型=2位、のように、自分にだけわかるように記号と順位を一致させておきます。そして、お題のカタログの項目に、星型や四角型などの記号が描かれたふきだしコマを置いて「ランキング入りしている候補たち」を公開し、順位を秘密にしながらその候補たちの中でランクづけをします。
準備が終わったら、1位から順番に予想と答えあわせをしていきます。各自、出題者に質問をしながら、「この順位はたぶんはこれだろう」と思うものを選んだら、せーの!で公開し、答え合わせをして、見事に当たった人たちはご褒美のハートコマをもらえます。
題材やランキングの選定基準は自由に変えられます。動物図鑑などの本や、スーパーのチラシなど身の回りの様々な「カタログっぽいもの」を題材に応用しても良いでしょう。また、ランキングの基準も「好きなもの」に限らず、「今欲しいもの」や「自分に似合いそうなもの」など、自由に変更することができます。
みんなでぽんこつペイント
- 所要時間:1つのお題につき10分程度
- 参加人数:3〜12人
サイコロの目で決められたお題を「直線」と「正円」だけで表現して伝えるお絵かきゲームです。
参加者は回答者と絵を描く人に分かれます。絵を描く人全員がお題に関する絵を描き終わったら、描いた絵の画数が少ない人から順に回答者に見せていきます。
たくさんの画数で描けば、当ててもらえる可能性が高まりますが、見せる順番が遅くなり、他の人が先に当てられてしまうかもしれません。また、少ない画数で描けば、ほかの絵よりも先に見てもらえますが、直線と正円だけの絵なので、回答者に当ててもらうのはかなり難しいでしょう。駆け引きが非常に重要なゲームとなっています。。
Ito
- 所要時間:30分
- 参加人数:2〜10人
itoは、会話によって進行していくカードゲームです。
1~100の数字が書かれたカードが1人1枚ずつ配られ、「数字を口にしたらアウト」という制限の中、テーマに沿って自分のカードの数字を表現し合います。例えば「生き物の強さ」というテーマでゲームを進める場合、1のカードを持っている人は「アリ」、100のカードを持っている人は「ライオン」というふうに表現して、他のプレイヤーに数字を推測させます。
遊び方は以下の2種類あり、好きな方で遊ぶことができます。
- 「クモノイト」…協力してカードを小さい順に出して全員のカードを出し切るルール
- 「アカイイト」…会話の中で、足して100になりそうなペアを見つけるルール
「数字を口にせずに数字を説明する」というユニークなルールのため、伝わらないもどかしさで盛り上がるゲームとなっています。
また、テーマについて会話をするだけのゲームなので、ボードゲームに馴染みのない人や会話が苦手な人でも楽しめるルールとなっています。
ボブジテン
- 所要時間:30分
- 参加人数:3〜8人
ボブジテンは、カタカナ言葉を日本語だけで表現するカードゲームです。
親プレイヤーは、山札からお題カードを引き、他の人に見えないように、カードに書かれたお題を確認します。カードには1〜6の番号が振られた複数のお題が示されています。山札のカードの裏面には1〜6のどれかの数字が書かれているので、親プレイヤーはその数字の番号のお題について、カタカナを使わずに説明します。最初に当てた人がポイントをGETし、次の親プレイヤーとなります。
無理やりな日本語訳が連発したり、人によって説明の切り口が違ったりと、人とのコミュニケーションの楽しさを実感できるゲームとなっています。
タブーワード
- 所要時間:1つのお題につき3分程度
- 参加人数:3〜6名
タブーワードは、ある言葉を他のメンバーにわかりやすく説明し、当ててもらうゲームです。ただし、説明をする際に使っていけない「タブーワード」が指定されています。例えば、お題がりんごで、タブーワードが「果物」「赤い」「アダムとイブ」だとします。出題者は、これらの言葉を用いずにりんごについての説明をしなければなりません。
説明をする側は情報をうまく伝える力、説明を受ける側は情報を整理して察する力が試されます。
ピクテル
- 所要時間:15分〜30分
- 参加人数:3〜6人
透明なフィルムにピクトグラムが描かれたカードを自由に重ね合わせ、他の人にお題を伝えるゲームです。お題は具体的な「もの」から抽象的な「こと」まで様々です。ちなみにピクトグラムとは、文字情報を使わずに情報を伝える図形で、非常口のマークやデパートのエレベーターのマークなどがその例です。
ピクテルは以下の3つの役割に分けて実施されるゲームで、正解の回答が出た際に、役割に応じた得点をゲットできます。
- お題を考える人
- そのお題をピクトグラムで表現する人
- 表現されたお題を当てる人
ピクテルは、他の人の意外なアイディアや発想を知ることができ、盛り上がるゲームとなっています。比較的短時間で実施できるので、アイスブレイクとして取り入れるのもおすすめです。
シープマッチ
- 所要時間:15〜30分
- 参加人数:2〜8人
羊のイラストが描かれたカードを自由に組み合わせ、ストーリーを作るゲームです。親プレーヤーは手札にある羊のカードをマッチさせ、その羊のイラストに合った物語を作ります。長々としたストーリーを語る必要はなく、そのイラストから何が連想されるかを一語で表してもOKです。他のプレイヤーはそれに対してGoodかBadの意思表示をし、Goodが過半数であればそのカードを捨てることができます。
このゲームでポイントとなるのが、個人戦ではなくチーム戦であるということ。参加者は初めに赤チームと青チームに分かれるのですが、自分や他のメンバーがどちらのチームなのかは知ることができません。そのため、ハラドキドキのゲーム展開を楽しめます。
バーンガ
- 所要時間:5〜2時間
- 参加人数:1テーブル4〜6名
バーンガはトランプを使った、異文化コミュニケーションの本質を体感できるゲームです。
基本的なルールはトランプの「ページワン」をベースとしており、席移動によって様々なメンバーとプレイできるようになっています。ここまで聞くと、ただローテーションをしながらトランプゲームを行うだけのように聞こえますが、以下のような特殊ルールがあります。
- プレイヤー同士のコミュニケーション方法として、「会話」は禁止となっている。
- 各テーブルによってローカルルールが決まっており、参加者はそれがローカルルールであるとは気づいていない
参加者は席移動によってローカルルールの違いに気づくのですが、それを会話で伝えられないことにもどかしさや違和感を感じることでしょう。
バーンガは、自分の常識や前提が通用しない時にどのような気持ちになるのか、どのように対応すべきなのかを体感できるゲームとなっています。
まとめ
新人研修にゲームを取り入れることで、コミュニケーションの活性化や自発的な気づきを促すことができ、チームワークの醸成にもなります。
今回ご紹介した20選のゲームを参考にしながら、ぜひ新人研修にゲームを取り入れてみてはいかがでしょうか。