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アイスブレイクとは、その場の空気を緩和させ、コミュニケーションを円滑にするためのものです。アイスブレイクという言葉は聞いたことがあるけれど、「実際にやったことはない」「いざやるとなるとイメージが湧かない」なんてこともあるかもしれません。
そこで、アイスブレイクにはどのような効果があるのか、また具体的にどんなネタをやれば良いのか、などについて解説します。
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アイスブレイクの目的と効果
アイスブレイクの一番の目的は、冒頭でも紹介したとおり場の空気の緩和です。しかし、それ以外にも副次的な効果が得られるため、空気の緩和以外の目的も兼ねて実施されるケースも多くあります。では空気の緩和以外に、アイスブレイクでどのような効果が得られるのか、解説していきます。
コミュニケーションが円滑になる
アイスブレイク中にコミュニケーションが生まれることはもちろん、アイスブレイク終了後のコミュニケーションも円滑にします。特に初対面だと最初のきっかけがつかめず、お互い話しかけられずに終わってしまうケースも多いでしょう。
そんなとき、アイスブレイクが最初の会話のきっかけになるのです。一度話してしまえばある程度会話が続くようになるので、「アイスブレイクのために会話した」という名目は非常に助かります。
眠気覚ましやリフレッシュになる
アイスブレイクは緊張した空気を緩和させるだけでなく、逆に緊張感がなさすぎる空気をちょうど良い状態にするのにも有効です。たとえば会議中みんなが眠そう、アイデアが煮詰まってきた、なんてときに最適です。
仕事とはまた別の脳の使い方をするので、脳への刺激として活用できます。集中力が切れてきたタイミングで休憩するのも良いのですが、別の脳の使い方をしてみるのもひとつの手段として有効です。
頭の体操になる
仕事の内容は業種、職種によって様々ですが、多くの場合ルーティンワークがあったり、そうでなくても決まった流れで業務を進めるケースが多いでしょう。つまりどうしても新鮮さが足りなくなります。
人間は同じことだけやっていると脳の活動が低下し、新しいことを考えるのを辞めてしまいます。そこで少しでも状況を打破できるのがアイスブレイクです。いつもと違うことをやってみることで思考が変わり、同じ業務でも違った目線が持てるかもしれません。
楽しい
アイスブレイクはある程度楽しいものが多いです。たとえば、休日にわざわざ集まってアイスブレイクをやりたいかと言われれば、ほとんどの人はノーと答えるでしょう。しかし、たとえば嫌々業務や会議をやっている最中だと、現状やっていることよりはアイスブレイクは楽しいものなので、楽しむことができ、テンションが上がります。
テンションが落ち込んだ状態で仕事を続けていても生産性が上がらないことがあるので、ときどき楽しむことも重要です。
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コミュニケーション活発化に使えるアイスブレイク
ここでは具体的なアイスブレイクのネタをご紹介します。これらのアイスブレイクを取り入れることで、コミュニケーションが活性化します。
ミッションスクランブル
『ミッションスクランブル』は、秘密組織エニグマの新人スパイとして暗号を解き明かすというストーリーのなかで、ミッションをクリアしていく謎解き脱出ゲームです。
1枚の大きな紙をチームで囲んで参加するチーム戦となり、問題が解けるたびに加点される得点制を採用しています。競争性が明確で、上位チームに景品を贈呈するようなゲームとしても最適です。
謎解き時間を30~60分で自由に調整できるため、アイスブレイクとしても十分活用できます。
ある会議室からの脱出
『ある会議室からの脱出』は、とある極秘プロジェクトの情報公開を防ぐために謎を解く、謎解き脱出ゲームです。物語の主人公となり、決められた時間や空間のなかで与えられた謎を解いて物語のクリアを目指します。
チーム間での競争はなく、自分のチームの脱出に集中できる内容なので、チームでのコミュニケーションを深められます。ひらめきが必要な謎だけでなく、作業系のワークも組み込んでいるため、謎解きが苦手な人でも楽しめるでしょう。
ロケットPDCAチャレンジ
ロケットPDCAチャレンジは、IKUSAの「PDCA研修」の中で行う、チームで「資金」を集めて「部品」を購入し、それを組み立ててロケットを作るアクティビティです。完成したロケットは発射テストを行い、その結果を分析して組み合わせを再構成することで、より低コストで遠くまで飛ばせるロケットを作ることを目指します。
PDCAサイクルを楽しく学べるだけでなく、チームで話し合うことが欠かせないアクティビティですので、研修にアイスブレイクを取り入れたいという場合にはとてもおすすめです。
積木式自己紹介
『積木式自己紹介』は、初対面の場合に有効なアイスブレイクです。ルールはシンプルで、前の人の自己紹介を言った上で、その上に自分の自己紹介を積み重ねていくというルールです。つまり1人目は自分の自己紹介のみ、2人目は1人目と自分の自己紹介、3人目は1人目と2人目と自分の自己紹介と、どんどん紹介しなければならない人数が増えていきます。
前の人の自己紹介をどこまでするかは自由で、たとえば名前だけ、名前と趣味など何かひとつなど、設定は自由です。ただし人数が増えすぎると後の人のプレッシャーが大きすぎるので、人数があまり多くない場合に限定されます。たとえば10人などになると、最後の人がすべて覚えるのは困難でしょう。
GOOD&NEW
『GOOD&NEW』は、24時間以内にあった良いことや新たな発見について話します。聞き手は相槌を打ったり、話の後に意見を述べたりしましょう。ほとんどの場合24時間以内だとたいした話は出てきませんが、だからこそちょうど良いのです。
たとえば24時間に限定しないと、特殊すぎてコメントに困る、この話の後に自分が話すのは厳しい、といったことが起こる可能性もあるでしょう。何気ない会話だからこそ有効な側面もあります。
そのため、企画者は参加者に何気ない話で良いことをあらかじめ伝えておき、ハードルを取っ払っておきましょう。気軽な世間話だからこそ良いのです。
BAD&NEW
『BAD&NEW』は、24時間以内にあった悪いことや不満について話します。聞き手は共感したり、アフターフォローをしたりします。こちらもGOOG&NEWと同様、たいした話でなくても問題ありません。
BADすぎるエピソードだと周囲もコメントしづらいですし、次に話す人のプレッシャーにもなります。何気ない話をして、そこに対して何気ないコメントをするからこそ、ちょうど良いコミュニケーションになるのです。間違っても、エピソード自慢大会のようにしてはいけません。
心理テスト
『心理テスト』はアイスブレイクとしても有効です。心理テストを好きな人は多いので、アイスブレイクとしての障壁も低いでしょう。具体的な心理テストについては割愛しますが、ネットでも書籍でも数多くの心理テストが紹介されています。
有名すぎるものだと知っている人が多いかもしれないので、ややマイナーなものを選択し、また心理テスト後のコミュニケーションについても事前に考えておきましょう。たとえば「〇〇さんは〇〇と出ましたが思い当たる節はありますか?」「〇〇さんの第一印象は〇〇でしたが、心理テストの結果と一致しているように思います。どうですか?」といった会話につながると理想的です。
コミュニケーション自体がアイスブレイクになる
卵が先か鶏が先かのような話ですが、アイスブレイクはコミュニケーションのきっかけになり、逆にコミュニケーションがアイスブレイクにもなります。つまり、特別なアイスブレイクをしなくても、普通に会話をすればそれがアイスブレイクになるということです。
会話をすればその場の緊張感がほぐれることが多いため、当然と言えば当然でしょう。イベント担当者はあらかじめアイスブレイクとなるゲームを用意するも良し、自然な会話で場を和ませるも良しということです。
特にわざわざゲームを用意するのがなんとなく不自然、場に合わなそう、という場合も多いかと思います。そんなときは、自然な会話をアイスブレイクとして活用するのが良いですね。
とはいえ会話のきっかけがないと困るので、アイスブレイクになる会話のパターンを紹介します。また以下に紹介するパターンは、あらゆる場面を想定しています。イベントの司会者としてだけでなく、一対一の場合、一対複数の場合、複数人が集まっているだけの場合、などです。その場に応じて適切なものを選択しましょう。
相手と自分の共通点の話題
相手と自分に共通点があるのなら、その話題はベストです。お互いに知識や思い入れがあれば会話はスムーズに進むでしょう。また複数人の場合、全員に共通する話題だとより良いです。
趣味の集まりなどでは会話が簡単に盛り上がりますが、最初から共通の話題があるので当然と言えば当然です。しかし多くの場合、みんなに共通点があるとは限りません。
そんなときは、世間話に近いですが「会場までどのように来たか」「どこに住んでいるか」など全員に関係のある話題が無難でしょう。注意点としては、宗教の話題はかなり危険、野球もある程度注意が必要、といったことです。野球に関しては悪くはないのですが、特定の球団の熱狂的なファンが混じっている可能性があります。
たとえば何の気なしに「ジャイアンツ絶好調で優勝しそうですね」などと言ってしまうと、火に油を注ぐ可能性があるでしょう。野球の話がNGというわけではありませんが、特定の球団に肩入れするような発言は控えたほうが良いと思います。
自分の意外な一面
自分のことばかり話していると自意識過剰な印象になりますが、アイスブレイクのネタとして提供するのであればOKです。特に相手のことをよく知らない場合、詮索しすぎるよりは自分の話のほうが無難です。
ただし、自慢話や不幸話を選択するのはあまり得策ではありません。何か相手の興味を強く引くようなことを言わなければならない気がするかもしれませんが、その必要はないでしょう。むしろ話のインパクトが強すぎると相手が反応しにくかったり、自分にはそのようなエピソードはない、ということで相手が話しにくくなる可能性があります。あくまでも会話そのものが目的なので、軽い話で問題ありません。
相手の印象
初対面で相手の情報が外見しかない場合、相手の印象を話すのもひとつの手です。ただし、当たり前ですが失礼なことを言ってはいけません。また褒めているつもりでも相手が不快に思う可能性があるので、「可愛いですね」「美人ですね」なども場によってはNGです。
特に異性に対して過剰に褒めすぎるとあらぬ誤解を生む可能性があるので、その点は注意が必要でしょう。
世間話
誰でも知っているような世間で話題になっていることについて話すのも王道です。このとき相手が知らない話題だと会話が終わってしまうので、誰もが知っている内容を選ぶことが重要です。
特殊な話題
場を選びますが、特殊な話題を出すのもありです。たとえば、「この建物は霊気を感じる」「壁の汚れが人の顔に見える」「スマホの画面が割れた」などです。モラルに反するような内容でなければ何でも良いのですが、ある程度その場に関係する話題がおすすめです。
「建築基準法の歴史」「鳥の生態系」などその場にまったく関係ない話題だと、「なんでそれを今話し始めた?」「知識をひけらかしたいだけ?」と思われる可能性があります。今の環境と関係のある特殊な話題がちょうど良いでしょう。とはいえ変わった人という印象を持たれる可能性もあるため、突っ込み過ぎないことも重要です。
天気の話題
天気の話題はあまり面白いものではなく、王道中の王道なのである意味奥の手でしょう。何も思い浮かばない場合、天気の話題を出すのもありです。
話すことがない状態で話しかけた感じが相手にも伝わる可能性があり、相手が何か新たな話題を出してくれる可能性もあります。
何かお話しませんか?と正直に言う
相手を困らせる可能性もありますが、「話したいけれど話題がない」ということを素直に打ち明けるのもひとつの手です。相手が何か話題を出してくれる可能性もあるでしょう。
ただしお互いにネタがないとそのまま気まずくなる可能性があるので、リスクもあります。解決策としては、たとえば、「何かお話しませんか?」「初対面だといつも何を話せば良いのかわからないんですよね」「人見知りで緊張しちゃって」などと話をつなげる方法です。
コミュニケーションにおいて共感が重要ということは有名かと思いますが、上記の流れだと自動的に共感が生まれます。なぜなら、誰しも多かれ少なかれ「初対面だと気まずい」「何を話せば良いかわからない」といった経験を持っているからです。
今は初対面の人とも気兼ねなく気さくに話せる人でも、過去には「うまく話せない」と悩んでいたかもしれません。なかには最初から誰とでもすぐに打ち解けられた人もいるかもしれませんが、その場合も話がかみ合わなくなることはないでしょう。
初対面の人に対して、「初対面だと緊張しますね」「初対面だと何を話せば良いかわかりませんね」という話題はある意味共感しやすく、場に合った内容なのです。
まとめ
アイスブレイクはコミュニケーションのきっかけにもなり、逆にコミュニケーションがアイスブレイクにもなります。アイスブレイクにはいろいろなものがあるので、複数用意しておくのが得策です。
もしアイスブレイクのネタがなくてもコミュニケーションを取れるのであれば、それでも問題ありません。会話する能力は最強のアイスブレイクツールともいえるので、アイスブレイクネタを探すことと同時に、会話のネタを探すのがおすすめです。
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