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近年、働き方が多様化し、仕事に対する価値観が大きく変化していることから、社内コミュニケーションの重要性が注目を集めています。その一方で、社内コミュニケーションに課題を感じている企業も多いようです。
コミュニケーション不足は、企業の業績を左右しかねない大きな要素です。
この記事では、そもそも社内コミュニケーションとはどのようなものか、重視される背景や活性化するメリット、具体的な改善施策を紹介します。
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社内コミュニケーションとは
コミュニケーションとは、お互いの考えや気持ち、情報などを伝え合う行為です。言葉だけでなく、表情やしぐさ、動作、声のトーンなどもコミュニケーションに含まれています。これを踏まえて社内コミュニケーションを考えてみると「同じ企業で働く社員同士がお互いの知識やスキル、ノウハウなどを共有しあうこと」といえるでしょう。
業務上のやりとりだけでなく、業務中や休憩時間に交わされる気軽な雑談も重要な社内コミュニケーションの1つとして考えられています。
日々の業務のなかで、社員1人で完結できるものはほとんどなく、多くは複数の社員が関わって行うものです。そのため、他の人がどんな業務をしているのか把握しておく必要があります。業務によっては複数の部署を横断して、チームプレーで業務を進めていくこともあるでしょう。
業務を効率的に進め、仕事の成果を高めるためにも、社内コミュニケーションは不可欠です。社内コミュニケーションは、上司と部下(タテ)、同僚同士(ヨコ)、部署の枠を超えた交流(ナナメ)など、多岐にわたります。
社員同士が良好なコミュニケーションをとり、タテ・ヨコ・ナナメの3方向の関係性を深めることによって、企業の利益に貢献することが、社内コミュニケーションの目的といえます。
社内コミュニケーションが重視される背景
なぜ社内コミュニケーションが重視されているのでしょうか。その理由をみていきます。
1.働き方の多様化
働き方の多様化により、リモートワークやフレックスタイム制を導入する企業が増えてきました。
総務省「通信利用動向調査」によると、テレワーク導入企業の割合は、平成24年度で11.5%だったのに対し、令和2年では47.5%と高い伸びを示しています。しかしそれによって、同じオフィスで社員同士が顔を合わせて仕事をする機会が減っており、物理的に離れていた場所にいる人同士のコミュニケーションをいかに活性化するかが課題となっています。
日本労働組合総連合会が実施した「テレワークに関する調査2020」においても「テレワークのデメリットだと感じていること」として、「上司、同僚とのコミュニケーションが不足する」と答えた人の割合は37.6%に上りました。また「業務の効率が低下する」と回答した人は20.3%、「適正な評価が行われるのか不安」と回答した人は16.6%で、意思疎通の不足による弊害を懸念する声が高まっています。
2.社員モチベーションの変化
かつては学校を卒業すると会社に就職し、定年まで働くことが一般的でした。しかし、今では転職は特別なことではありません。優秀な人材の流出は、会社に多大な損失を与える大きな問題です。
若手社員やキャリアのある社員が離職する大きな原因の1つとして、コミュニケーション不足が挙げられます。人材の定着化を図るためにも、コミュニケーション活性化は企業が取り組むべき課題といえるでしょう。また、近年ではさまざまな文化的背景や価値観を持った社員が一緒に働くケースが増えてきました。
それぞれの価値観を尊重しあい、スムーズに業務を進めるためには、意識的にコミュニケーションの機会を作る必要があります。
3.経営のスピード化
近年ではグローバル化により、経営環境の変化スピードが早くなっています。激化する市場競争を勝ち抜くためには、スムーズな情報共有やタイムリーな意思決定が重要です。
たとえば「決裁者に適切な報告がされないため、意思決定が遅れる 」といったことがあれば、企業として命取りになることもあるでしょう。
こうした事態を避けるために、組織全体のコミュニケーションを強化し、業務のスピードアップを図ることが大切です。
社内コミュニケーションを活性化するメリット
ここからは、社内コミュニケーションを活性化するメリットを紹介します。
1.生産性の向上
社内コミュニケーションが活性化すると、自由に発言しやすい雰囲気になります。活発な意見交換を通じて、新規事業や業務改善のアイデアが生まれるかもしれません。
メンバー同士が信頼しあい、連携して仕事を進めていくことで業務効率が上がり、結果的に生産性向上に繋がります。
2.社員定着率の向上
社内コミュニケーションが活発な会社は、意思疎通の欠如や行き違いによるトラブルが起こりにくくなります。人間関係のストレスが減り、前向きに働けるようになるでしょう。多くの社員に「この職場で働き続けたい」と感じてもらえるような居心地の良い職場になり、離職率の低下、定着率の向上に繋がります。
3.顧客満足度の向上
社内コミュニケーションが活性化されると、連絡や情報が行き届き、ミスが起こりにくくなります。たとえ予期せぬトラブルやアクシデントが発生しても、問題解決のために必要な情報が社員間で共有されているため、スピーディーな対応ができるでしょう。
サービスの質が向上することで、顧客満足度を高められます。
4.企業ブランドの向上
顧客満足度が高まれば、新規顧客がリピーターになってくれる可能性が高まります。
ポジティブなイメージが浸透することで、企業の信頼度やブランドイメージ向上に繋がるでしょう。
5. スピード経営の実現
社内コミュニケーションが活発になると、全社的な情報共有が進み、業務分担や連携がスムーズになります。担当者が不在でも他のメンバーが代行できる体制が整っており、迅速かつ的確な意思決定が可能です。それによって経営スピードの加速化が進むでしょう。
社内コミュニケーションを活性化するステップ
社内コミュニケーションを活性化するステップを順番にみていきましょう。
1.現場の声を取り入れる
厚生労働省の「令和元年労使コミュニケーション調査」によれば、会社が社内コミュニケーションで重視する内容は、回答が多い順に「日常業務改善」75.3%、「作業環境改善」72.9%、「職場の人間関係」69.5%となっています。
一方、従業員が社内コミュニケーションで重視するのは回答の多い順から「職場の人間関係」66.2%、「日常業務改善」57.7%、「賃金、労働時間等 労働条件」53.0%でした。この結果から、会社と従業員との間で乖離があることがわかります。
社内コミュニケーションを活性化するには、両者の間で発生しているギャップを埋めることが重要です。アンケートを実施して、社内の課題を具体化しましょう。
2.目的を共有する
アンケートを実施したら、回収した課題をベースに、社内コミュニケーションの目的を設定します。「何のために社内コミュニケーションを促進するのか」というゴールを決めて社員に共有し、一人ひとりに理解してもらうことが重要です。
相手に納得してもらえるように伝えれば、それぞれ自発的にコミュニケーションを図る努力をしてくれるでしょう。
3.目標を設定する
1週間や1カ月などの短期間で、社内コミュニケーション活性化を実現するのは難しいことです。着実に社内コミュニケーションを活性化させるために、短期目標と長期目標を定めましょう。その際、目標は具体的な数値・期限を設定することがポイントです。
目標を数値化することで、モチベーションの維持や向上に繋がりやすくなります。
4.施策を実践する
社内コミュニケーションを活性化するには、さまざまな施策があります。そのなかから、まずは、時間コスト、心理コストの低いものから始めてみるのがおすすめです。
成果が出るまでの時間がかかる方法や、継続が難しい方法もあり、そこでやる気が損なわれてしまっては、施策が中途半端に終わってしまう可能性もあります。
取り組みやすいものから始めて、手応えを感じられたら、そのやり方を中心に進めていくのも1つの手です。
5.メンバー全員で取り組む
社内コミュニケーション活性化のためには、一人ひとりがコミュニケーションの課題を認識し、それぞれが主体的に取り組むことが重要です。
運営側は全員ができるだけ前向きに取り組めるよう、環境や体制を整えて、サポートしていく必要があります。このような環境下で求められるのが「巻き込み力」です。
経営層から現場まで、周囲の協力をうまく得ながら、目標達成を目指しましょう。
社内コミュニケーション活性化の施策例
ここからは、社内コミュニケーションを活性化させる具体的な10の方法を紹介します。
1.オンライン会議
テレワークの普及により、オンラインでのコミュニケーションが増えています。高画質・高音質のオンライン会議システムを使えば、画面越しでも臨場感あふれるコミュニケーションが可能です。
テレワーク下では何気ないことを気楽に話せる機会が少ないため、オンライン会議の前後にあえて雑談の時間を設けるといいでしょう。
2.1on1ミーティング
1on1ミーティングは、上司と部下が定期的に1対1で話し合うことをいいます。
もともと米国シリコンバレーの企業が人材育成を目的として確立したマネジメント手法で、従来の面談のように一方的でなく、対話型のミーティングであることが特徴です。
円滑なコミュニケーションを図り、関係性を深めるのに役立ちます。
3.社員食堂・カフェスペース
社員食堂やカフェスペースがあると、飲食をしながら自然と会話が弾む環境を作れるため、コミュニケーション活性化に効果的です。
オフィスとは違うリラックスした雰囲気での会話から、新しい仕事のアイデアが生まれるかもしれません。普段は関わりがない社員同士も偶然席が隣り合わせたことをきっかけに、新たなコミュニケーションが発生する可能性もあるでしょう。
こうした場はオンラインでも設けられます。
<おすすめのサービス>
・オンラインフードデリバリー
ランチミーティングをオンラインでも実現したい。そんな方におすすめしたいのが、企業向けの料理宅配サービス「オンラインフードデリバリー」です。
全メニュー、高級レストランで修業を重ねたプロのシェフ監修によるもの。おいしさを分かち合うという共通体験を通して、自然なコミュニケーションが生まれやすくなります。フードと一緒に、会話のきっかけになるノベルティや記念品を同梱することも可能です。
・グルメチキンレース ゴチバトル ONLINE
グルメチキンレースゴチバトルONLINEは、オンラインフードデリバリーとセットで楽しめるイベント・余興型のフードエンターテインメントサービスです。
シェフ自慢の超高級アラカルト料理を1品ずつ食べて、各料理の金額と合計金額を当てていく、某テレビ番組のようなゲームをオンラインで楽しめます。ゲーム中もチーム内で声を掛け合うため、コミュニケーションが活発になります。
4.フリーアドレス制度
フリーアドレスとは、従来のようにオフィスの座席を固定せず、その日の仕事内容や気分によって自由に席を選べるワークスタイルです。
毎日隣り合わせる人が異なるため、部署や役職を超えた社内コミュニケーションの活性化が期待できます。
5.社内イベント
社内イベントの実施も、社内コミュニケーション活性化に効果的です。普段はあまり関わりがない人とも、交流が生まれれば、その後の業務にも良い影響を与えるでしょう。
社内イベントを成功させるには、老若男女問わずみんなが楽しめる企画を考えることが大切です。
<おすすめの企画>
・チャンバラ合戦
チャンバラ合戦は、利き腕にスポンジ状の柔らかい⼑を持ち、逆の腕に命と呼ばれるボールを装着して、⼤⼈数でチームに分かれて合戦する遊びです。
年齢も性別も立場も関係なく、童心に返っておもいっきり楽しみながら、誰に対しても対等なコミュニケーションを図れます。
6.社員研修
社内研修は重要な学びの場です。最近は、オンラインも含めてユニークな研修を実施する企業も増えてきました。楽しみながらコミュニケーション力を高められる研修プログラムを取り入れてみましょう。
<おすすめの企画>
・PDCA研修「ロケットPDCAチャレンジ」
「ロケットPDCAチャレンジ」は、IKUSAのPDCA研修の中で行う、低コストで遠くまで飛ぶロケットを作ることを通してPDCAサイクルを学べるアクティビティです。
「部品」を組み合わせ、ロケットを作って発射テストを行い、その結果を踏まえてロケットを「低コストで遠くまで飛ぶ」ものに作り直す中で、自然とPDCAサイクルを実践できるようになっていきます。
数千通りあるロケットの部品の組み合わせの中から最も低コストで遠くまで飛ぶものを見つけるには、自分の考えを論理的に伝え、また、チームメンバーの意見をしっかりと聞かなければなりません。
そのため、PDCAサイクルについて学べるだけでなく、コミュニケーションスキルの向上も期待できます。
・合意形成研修 コンセンサスゲームONLINE
合意形成研修コンセンサスゲームOMLINEは、オンラインで参加できる合意形成研修プログラムです。合意形成とは、意見の食い違いが生じたときに、お互いに納得のいく結論を導き出すことをいいます。
参加者は、ワークを通して自分と他人の価値観の違いを知り、合意形成を図るためのコミュニケーションの手法を身につけることができます。
7.社内報
社内報とは、企業理念やトップメッセージ、社員紹介などを紹介する社内向けの広報メディアです。組織全体での情報共有や社内コミュニケーションに役立ちます。
これまでは紙媒体が主流でしたが、最近ではデジタル化が進んでいます。WEB社内報はいつでも、どこでも閲覧できるのがメリットです。
8. グループウェア
グループウェアとは、情報共有やコミュニケーション、業務効率化のための機能が一通り揃ったソフトウェアです。主な機能としては、スケジュール管理やタスク管理、ビデオチャット、メールやメッセージ、掲示板、ファイル共有などがあります。
グループウェアを活用すれば、離れた場所にいても、社内にいるメンバーと同じ情報を共有しながらコミュニケーションをとることが可能です。
9.サンクスカード
サンクスカードは、仕事をするなかで感じた感謝の気持ちをカードに書いて送り合う制度です。普段なかなか口に出して言えない「ありがとう」の気持ちを伝えられ、渡すほうも渡されるほうも笑顔になれます。
その内容を社内で共有すれば、メンバー同士の相互理解が深まり、社内コミュニケーションの活性化や信頼関係の構築に役立つでしょう。
10. ファミリーデー
ファミリーデーは、社員の家族やパートナーを会社に招待して交流を深めるイベントです。
大切な人に自分の仕事を理解してもらう良い機会になりますし、お互いの家族に対する理解も深まります。それぞれのバックグラウンドを知ることで、新たなコミュニケーションが生まれるかもしれません。
まとめ
社内コミュニケーションは、業務を円滑に進めるうえで欠かせないものです。社内コミュニケーションを活性化することで、生産性の向上、社員定着率の向上といった効果が期待できます。
しかし、リモートワークを含む働き方の多様化が進むなか、コミュニケーションを取り巻く環境は急激に変わりつつあり、新たな施策が求められています。
この機会に、社内コミュニケーションの重要性を改めて見直してみてはいかがでしょうか。本記事を参考に、自社にあったコミュニケーション活性化の方法を見つけてみてください。
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